月: 2019年7月

こんにちは、肥後細川庭園です。

 

7月18日、庭Cafeトーク vol.4 「畳の知恵」を開催しました。

この講座は、当園のある目白台・関口の自然と歴史・文化性を深く掘り下げたテーマによる連続講座で、多くの皆様に当園およびこの地域の魅力を知っていただくとともに、日本の文化と自然の深い結びつきを学ぶ機会になれば、と企画しています。

 

今回、講師としてお招きしたのは、熊本県アグリシステム総合研究所いぐさ研究室の西田伸介室長です。

 

西田さんは、熊本県の職員として、いぐさの研究と技術開発に長く携わられており、今回は、いぐさの歴史と文化、いぐさの栽培から畳の製造工程のほか、畳の機能などの研究結果も併せてお話しくださいました。講座後には、松聲閣の和室に移動し、裏返しをしたばかりの畳を見て、触って、香りを味わいながらお話を振り返りました。

奈良時代に使われ始めた畳は、当初とても貴重なもので、天皇や権力者などが、御台や寝殿の一部など限られた部分にのみ使っていたそうです。それが、庶民まで広がったのは江戸時代で、全国でいぐさの生産と畳の製造が行われていたのだとか。全国でも随一の名産地、八代市を中心として生産される熊本のいぐさは、球磨川の豊富な水と広い八代平野の賜物で、現在、国内産の畳表のほぼすべてを生産しています。

いぐさの畳には、湿度を調整する機能やクッション性、音を吸収する機能など、天然素材ならではの優れた性能があるそうですが、なにより畳と言えばいぐさの香り。この香りは、「泥染め」の工程があるからこそ生まれるもので、九州大学との研究では、含まれる香気成分が集中力の向上やリラックス効果、また睡眠改善をもたらしていることが明らかになってきているそうです。

 

今年は特にどんよりとした梅雨空が続く毎日ですが、青々としたいぐさの香りを嗅ぐと気持ちがリフレッシュされます。もともと湿地に自生していたいぐさから改良を重ねて作られた畳は、この湿度の高い日本の夏を快適に過ごすための先人たちの工夫と知恵を生かした結晶であることを実感した時間でした。

ご参加の皆さま、ありがとうございました。

 

 

この講座では毎回、お抹茶と季節のお菓子をお楽しみいただいていますが、今回は、熊本スペシャルデーとして、熊本県球磨地域の貴重なお抹茶と、復刻された細川家ゆかりの八代古名菓「薏苡仁糖(よくいにんとう)」を同研究所のご厚意でご提供いただきました。

ありがとうございました。

 

次回は8月8日(木)、朝活企画として7時30分より開催します。

テーマは「庭へのまなざし」で、当園の日本庭園を管理する西武造園株式会社の庭師さん2名の方にご登場いただきます。

 

どうぞお楽しみに!

こんにちは、肥後細川庭園です。

本日は朝から蒸し暑い日になりました。

セミが元気に鳴いています。

7/18の庭園だよりでご案内した花ハスが開花しました。

曇天の中でも高く美しく咲いた花が人目を引きます。

すでに花びらが少し散っており、本日の午後か明日には散りきってしまうかもしれません。

見頃が非常に短く長くお楽しみいただけないのが残念です。

次のつぼみもまもなく咲きそうです。楽しみにお待ちください。

アサガオのカーテンです。

薄紫のかわいい花がだんだんと咲き始めてきました。

西門広場の斜面に咲いているキツネノカミソリです。

通常は8月に花をつけますので少しだけ早咲きですね。

 

梅雨明けが近づき、花たちも元気になってきました。

みなさまのご来園、心よりお待ちいたします。

 

 

 

 

日時:8月3日(土)~18日(日)

会場:肥後細川庭園 松聲閣

 

山鹿灯籠まつりとは?

和紙と糊だけを使って作られる「山鹿灯籠」は、熊本県山鹿市で室町時代より受け継がれてきた伝統工芸品です。
毎年8月15・16日の2日間、町全体が幻想的な灯りに包まれ、灯籠師の作る様々な形の灯籠が大宮神社に奉納されます。
祭りのクライマックスを彩る「千人灯籠踊り」では、頭に金灯籠を掲げた女性たちが、「よへほ節」の調べに乗せて優雅に舞い踊ります。
夏の風物詩として、九州屈指のお祭りに数えられています。

 

山鹿工芸品の展示
9:00~17:00

熊本にゆかりある松聲閣では、山鹿灯籠の一つ「金灯籠」と、うちわの産地としても有名な山鹿の伝統工芸品である「来民うちわ」の展示を行います。

 

 

ポスターコレクション

美人画で著名なグラフィックデザイナーで画家の鶴田一郎氏の手掛ける「山鹿灯籠まつり」のポスターコレクションを展示します。

 

 

期間限定・山鹿の和菓子登場

喫茶「椿」のお抹茶と和菓子のセットに、期間限定で山鹿銘菓
「ミニ灯籠最中」が登場します。

期間中に浴衣や着物でご来園の方には、お抹茶セット500
円のところ、100円引きの400円でご提供します。

※山鹿の和菓子は土・日・祝日限定。先着順。
※お菓子「加勢以多」とセットになります。
※ミニ灯籠最中品切れの場合は「加勢以多」2枚となります。
※他の割引サービスとの併用はできません。
※喫茶「椿」営業時間 10:00~16:00

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