幸せを呼ぶ、盆栽教室
こんにちは、新江戸川公園です。
18日の日曜日、松聲閣の集会室では、お正月に向けた松竹梅の盆栽教室が開催されました。
午前の部と午後の部で各10名の定員ですが、通常4,000円の参加費を3,000円と抑えめにしたこともあってか、キャンセル待ちが出るほどの人気です。
講師は、国営昭和記念公園の盆栽苑から、鈴木英男さんをお招きしました。
鈴木さんは、この世界では有名な、我が国の超一流コレクションを収蔵する高木盆栽美術館や皇居の名品を手がけておられる職人さんで、数年前にオランダで開催された国際園芸博覧会にも招聘されたという経歴の持ち主です。
本日の材料はこちらです。
花芽がたくさん付いた立派な梅と、松・笹・南天・菊の、お正月に相応しい組み合わせです。
土を使う作業なので、床にこぼれたりしないよう、このような器の中で行うようにしています。
道具も本格的で、使いやすそうなものが準備されています。
まずは鈴木先生が、作業の流れを実演しながら説明します。
盆栽の配置は左右対称や直線になるのを避け、常に不等辺三角形になるよう心がけます。
まずは、梅の根崩しを行います。
竹串を使って崩してゆく際のコツを学びます。
一見簡単そうですが、実際にやってみると結構時間がかかります。
梅を鉢に据え付けます。
ここで大切なのは、盆栽は必ず前に向かってお辞儀をするように、僅かに傾けることだそうです。
盆栽がふんぞり返って見えるようではいけませんからね、と、鈴木先生はユーモアを交えて教えてくださいます。
梅の根は、針金でしっかりと結わえて固定します。
余った針金の先は、隣の松や南天の根に差し込んで、同時に固定すると安定します。
土を流し込んで竹串で突きながら、根と馴染ませてゆきます。
苔をのせてゆきます。
ここでは奥行き感と立体感を出すために、苔を使って「山並み」や「けもの道」を表現します。
実演が終わると、さっそく各自で取りかかります。
鈴木先生は各テーブルを回って、一人一人に丁寧なアドバイスをしてくださいます。
うまくできたようですね。
ぜひ写真に撮ってくださいと促されましたので、背景に鈴木先生を入れて撮影してみました。
みなさんの自信作が一同に並びます。
生徒さんによる水やり風景です。
鈴木先生による水やり風景です。盆栽の修行では「水やり3年」と言われるほど繊細な仕事だそうです。
盆栽教室が終わり、作品を大切そうに袋に入れて玄関を出てゆかれる皆さんをお見送りした、あるスタッフの言葉が印象に残りました。
「みなさん、とても幸せそうな表情でしたね!」
それではまた!