ハゼノキと蝋燭
こんにちは、新江戸川公園です。
5日の土曜日は、集会室にて永青文庫主催の記念講演会「仙厓ワールドへようこそ」が開催され、沢山のお客様で賑わいました。
熊本からお越しいただいた方も大変多く、講演会の前後には喫茶「椿」で、お抹茶と熊本のお菓子「加勢以多」でゆったりと寛いでおられました。
お客様とともに、椿の部屋の窓から斜面林を眺めると、ほんのりと赤く色付き始めています。
いよいよ紅葉のシーズンが近づいてきたようですね。
下から見上げると、まるでモザイク画のようです。
庭園内の斜面林には、数本のハゼの木があり、最も見ごたえがあるのが、池の土橋のほとりの巨木です。
いったいどのくらいの年数がたっているのでしょう。
根元は二抱え近くある堂々とした巨木です。
明治27年頃に熊本藩最後のお抱え絵師、杉谷 雪樵により描かれた庭園画には、大名庭園を象徴するマツやカエデ、モミノキなどの樹木とともに、赤く色付いたハゼノキも描かれています。
これは当時の細川家の殖産品に 「絞蝋(はぜろう)」 があり、ろうそくの原料を採取するための重要な樹木であったことが伺えます。
紅葉と言えば、まずはカエデですが、新江戸川公園では大名庭園としての歴史を物語る、貴重な遺産として、このハゼの木も大切に見守ってゆきたいと思います。
それではまた!