松のみどり摘み
こんにちは、新江戸川公園です。
今回は、松の「みどり摘み」のご紹介です。
新江戸川公園の集会場の名称『松聲閣』に相応しく、庭園内には大小のアカマツとクロマツが、池を取り囲むようにして景観を引き立てています。
この松の管理でなくてはならないのが、「みどり摘み」です。
5月の上旬ころから、枝先の一つ一つに棒状になった新芽が伸びてきます。
これを「みどり」と呼び、ちょうどこの時期に、枝を伸ばしたいところと不要なところを見極めながら、新芽の部分を手で折り取る作業です。この作業をしっかりと行うことで、美しい松の樹形が保たれるわけです。
そして、もう一つの大切な作業に、「もみあげ」があります。
これは、通常は11月~12月に行われるもので、古い葉を手でしごきとることで、下枝にも陽や風が通るようになります。また、この作業のもう一つの効果として、マツケムシが葉の間で越冬できなくなるので、害虫予防にもなります。
今回は、不要な枝を抜く作業とともに、改めてもみあげも念入りに行い、樹形を整えています。これらはすべて、細かい手作業のみで行われ、道具や機械の手を借りることはできません。
さらに、今回の作業のこだわりは、アカマツの「皮むき」です。手で幹肌をゴシゴシとしごきながら、古い樹皮を落としてゆきます。
古い樹皮をしっかりと取り除くことで、アカマツの綺麗な樹皮が際立つとともに、樹皮の間に住み着く害虫の予防にもなります。
松のみどり摘みは、まもなく終了します。
見違えるように変身したアカマツの幹肌を、一度ご覧になってみてください。